進化したCEATEC JAPN

 10月4日(火)から7日(金)までの4日間、幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2016」。今年からそのコンセプトを大きく変え、これまでの先端技術家電の総合展から、未来を見据えたコンセプトや新しいビジネスモデルを発信するCPS/IoTの総合展に大きく舵を切りました。CPSとはCyber Physical Systemの略、Iotは言わずもがなInternet of Thingsのことです。

 出展社数・登録来場者数ともに、昨年に比べて大きく伸びました。出展者数は、前年比117社/団体増(22.0%増)の648社/団体に達し、登録来場者数も、前年比1万2,132人増(9.1%増)の14万5,180人となりました。海外出展者数についても、前回の19カ国/地域からの151社/団体が、24カ国/地域からの195社/団体に増えました。

 一般公開の前日10月3日(月)には、東京千代田区のパレスホテル東京においてオープニング・レセプションが開かれました。安倍総理大臣、高市総務大臣、世耕経産大臣等が会場に駆けつけ祝辞を述べ、その他、国会議員や多くの関係者を含む837名もの方々が参加しました。

 安倍総理は、以下のように述べています。

祝辞を述べる安倍総理

祝辞を述べる安倍総理

 「世界に第4次産業革命の波が到来しています。ビッグデータやAIを活用して、人や製品が従来考えもしなかった繋がり方をすることで、新たな価値を生み出します。第4次産業革命の時代、日本が培ってきた技術や強みはもう通用しないと言う人もいるかもしれません。しかし、私はそう思いません。例えば、第4次産業革命の鍵となる精密なセンサー、ロボットの繊細な制御などの技術、コツコツと改善を積み重ねる強い現場、お客様は神様と言われ、顧客の厳しい目に鍛えられ、技術として製品差別を磨き続ける力こそ、日本の強みです。
 第4次産業革命は、国民生活を豊かにしながら、企業の生産性を向上させます。その主役である皆様の新たな挑戦をサポートして行きます。先月立ち上げた未来投資会議を中心に、必要な改革を躊躇なく断行して行きます。
 例えば、官邸でデモンストレーションを見た8k技術の医療展開、血管の1本1本までくっきりと鮮明に映し出されていました。これを使えば、内視鏡などの手術の精度が飛躍的に高まり、患者さんの負担も軽くなる、そう確信しました。
 日本は少子高齢化、そして人口減少というピンチに直面しています。しかし、皆様の優れた技術と果敢なチャレンジ精神があれば、強い日本経済を必ず実践できると確信しています。まさに「ピンチをチャンスに」です。
 今年の5月、メルケル首相と私は来年3月にドイツのハノーバーで開催される展示会「CeBIT」において、日本がパートナー国となることに同意しました。これを受け、先ほどそのパートナー契約が結ばれました。
 モノづくりやIoT分野で競争力を有する日本とドイツが連携することが、この分野の世界標準の獲得に向けた大きな一歩になることは間違いないと思います。私と一緒に「CeBIT」に行きましょう。そして、世界が驚くような日本の技術を発信し、日独で世界の第4次産業革命をリードして行きたいと思います。
 IT、エレクトロニクス産業は100万人以上の雇用を支える我が国の基幹産業です。皆様の活躍なくして日本の経済発展はないのです」

 展示会場では各社のコミュニケーション・ロボットが目につきましたが、CEATEC JAPANに出展した中から、特に優れたイノベーションに対して贈られる「CEATEC AWARD 2016」のうち、経済産業大臣賞には富士通の「網膜走査型レーザアイウェア技術」が選ばれました。
 「網膜走査型レーザアイウェア」はQDレーザが開発したもので、超小型レーザープロジェクターから網膜に直接映像を投影するヘッドマウントディスプレイです。視力やピント位置に影響されにくいという特長から、視覚障害者(ロービジョン)に対する視機能支援として開発が進められています。
 眼のピント調整が不要なフリーフォーカス、突出部がなく自然な外観を実現するユニバーサルデザインなど種々の利点を有し、従来技術を置き換える可能性が大きいとして、ロービジョン者の視覚支援、AR/VRの高度利用など、多方面での活用が期待される重要技術との評価を得ての受賞となりました。光業界の人間としては、何とも嬉しい受賞です。

 なお、次回の「CEATEC JAPAN 2017」は10月3日(火)から6日(金)までの4日間、場所は同じく幕張メッセで開催される予定ですが、来年は「InterOpto」も会場を幕張メッセに移し、10月4日(水)から6日(金)の3日間の同時開催となるそうです。

編集顧問:川尻多加志

 

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