編集長の今月のコメント(2010年1月)

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編集長 川尻多加志

※文中の青い文字にはリンクが貼ってありますので、クリックしてご覧下さい。
新年,明けましておめでとうございます。昨年は世界的な不況の影響で多くの企業が業績を落とし,大変厳しい1年であったと思います。一方で「安い」というセールスポイントを前面に打ち出して業績を上げた企業もありました。880円のジーンズや9,000円のスーツが登場したのにも驚かされました。ものの値段は確実に下がっているようです。飲食店などにおける価格も値下げ合戦の様相を呈しています。安いものが手に入ることは消費者にとって良いことでしょうが,安く作るために人件費等が削られ,回りまわってデフレ・スパイラルになってしまうとも危惧されています。悪い方向に向かわなければ良いのですが・・・。
今年はレーザ発振50周年にあたります。セオドア・メイマン博士がルビーレーザの発振に成功したのが1960年の5月。昨年のノーベル物理学賞は,レーザと光ファイバを用いる現在の光通信の礎を築いたチャールズ・カオ博士が受賞しました。月刊オプトロニクスでは,この50周年を記念して1年間,表紙にオリジナルのロゴ・マークをつける事にしました。
読者諸兄を始めとして関係者の皆様方にとって,本年が良い年でありますように。また,引き続き月刊オプトロニクスをよろしくお願い申し上げます。
今月号の特集は,通信ネットワークの省エネルギー化を実現する光技術に焦点をあてました。トラフィック増大に伴って今後,通信ネットワーク分野における消費電力が急激に増えて行くと予想されています。特にルータはこのままのペースでトラフィックが増えて行った場合,我が国では2035年の年間総消費電力が2007年時点の年間総発電量に達してしまうとも言われています。特集では,この問題に光技術はどう貢献するのかを探りました。企画していただいたのは名古屋大学・工学研究科の佐藤健一教授。光技術に期待が集まっています。
この他,特別企画では国内市場調査会社の方々に,光エレクトロニクス関連の市場動向をレポートしていただきました。今回の世界不況は光エレクトロニクス産業にも深刻な影響を与えています。本レポートが今後のビジネス展開の参考になれば幸いです。
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政府の行政刷新会議の作業グループが,次世代スーパーコンピュータを始めとした科学技術関連予算の削減・廃止を相次いで決めた事に対し,各方面から批判の声が上がっています。印象的な発言の一つが,ジャーナリストの立花隆氏の「日本をつぶす気か」(12月4日付け日刊工業新聞)だったのですが,ノーベル化学賞受賞者である理化学研究所の野依良治理事長の「凍結を主張する方々は,将来,歴史という法廷に立つ覚悟ができているのか」(11月25日・YOMIURI ONLINE)はさすが名言。今後どうなるかは未定のようですが,これらの批判に対して仕分け側の人間が「ちゃんと説明してくれれば分かったのに」みたいな事を言うのには首を傾げました。

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